決勝のレポートをする前に、ピレリスーパー耐久シリーズ(通称S耐)の中の僕が走っている<ST-3クラス>について簡単に説明します!

現在、S耐では8つのクラスに分かれてそれぞれのクラス優勝を目指してレースが行われています。内訳は下記の通り、

ST-X:FIA-GT3 公認車両(GT300クラスと同じマシン!)
ST-Z:FIA-GT4 公認車両 (GT3車両よりもリーズナブルでより市販車に近い!)
ST-TCR:TCR企画車両(WTCRと同じ規格の前輪駆動で1.7~2.0のターボ車)
ST-1:上記以外の車両(ポルシェカップカーとか)
ST-2:排気量2,001~3,500ccまでの4輪駆動or前輪駆動の車両
ST-3: 排気量2,001~3,500ccまで の後輪駆動の車両
ST-4: 排気量 1,501~2,000ccまでの車両
ST-5: 排気量 1500cc以下の車両

となっています。

僕が走っているST-3クラスは 排気量2,001~3,500ccまで の後輪駆動の車両 が走れるクラスで、かつてはRX-7(FD3S)やNSX、BMW M3などが走っていました。
現在はレクサスRC350が4台、日産フェアレディZ34が2台、トヨタマークXが1台の3車種7台によって争われています。
車に詳しい方ならお気づきかと思いますが、レクサスRC350とマークXは新車の設定にマニュアル(MT)がありません(マークXはGRにのみ設定あり)。
そのため、特認という形でシーケンシャルミッションの搭載が許可されています。そのため、シフトチェンジがミスなくスムーズに行えるようになっています。
また、年式の新しいRC350とマークXに対して、長年走り続けマシンが成熟されたZ34は排気量3,700cc!ほかの2車種は3,450ccくらいなので 排気量が 約200cc大きいことになります。そもそもST-3クラスは3,500cc以下のクラスなのですが、先代のZ33が3,500ccでレギュレーションに合致していたこと、排気量のままクラスを変えるとポルシェカップカーなどが走るST-1クラスになってしまうことなどの理由で、ST-3クラスで走っています。
しかし、ここ数年はトヨタ系高級車組の開発が進んでいき、ラップタイムでも大きく差がついていきました。そこで2018年から性能調整で各車種の最低重量が大きく変わっていき、2019年では下記のように、
レクサスRC350:1,410kg
トヨタマークX:1,390kg
フェアレディZ34:1,300kg
となりました。RC350重い!!!ノーマルと変わらないんじゃ(笑)

・・・と、このように軽さを活かしてクイックに走っていくZ34とグラマーな車体をシーケンシャルミッションでパワフルに走らせていくRC350とマークXという構図で戦っているST-3クラスです!

噂では新型スープラはST-3クラスなのでは!?という話もちらほら聞きます。
メーカーから購入して走らせているGT3,GT4,TCRのマシンたちは勿論かっこいいですが、ST-2,3,4,5クラスはチームが市販車を購入し、ファクトリーで作り上げたレーシングカーなので、こちらもぜひ注目してくださいね!

それでは次回は富士24時間耐久の決勝のお話をいたしましょう。サヨナラ!