だいぶ遅くなりました・・・ごめんなさい。
ここでは6/1~2に行われたスーパー耐久シリーズ第3戦 富士24時間耐久レースの決勝の模様をご報告いたします!

決勝は、僕が所属するテクノファーストレーシングチームは24時間を1スティント約90分間 ✕ 15スティントに分けて走りました。


スティントとは耐久レース用語で、マシンがピットインから次のピットインまでに走行する時間のことで、かなりの数のチームが各スティントごとにドライバーチェンジをします。この各スティントは燃費やタイヤの消費をどれだけ抑えられるか、トラブルや他のマシンとの接触などのアクシデントを起こさず走れるかで時間が変わっていきます。

いつもは3人でレースを走っていますが、今回は24時間耐久。体力の限界でミスをしてしまったら一大事。というわけで、今回は助っ人の4人目に86/BRZ Raceなどのワンメイクレースに長年参戦し、テクノファーストとも縁が深い大西隆生選手をお迎えし、万全の態勢で挑むことになりました。

さて、決勝日ですが、前日の予選日とは違い、曇り空で気温や路面温度もあまり上がっておらず、比較的マシンにやさしいコンディションでした。
しかし、路面温度が低いということはタイヤに熱が入るのに時間がかかるため、無理に攻めるとタイヤを痛めてしまう=スティントが短くなる可能性がありました。そのため、チームミーティングでは「序盤は無理してバトルをせずにタイヤライフと燃費計算を徹底して行い、作戦を煮詰めていく。」ことにしました。

スタートはBドライバーの大草選手が担当し、クリーンスタート。
後続からペースが速いマシンが来ますが、落ち着いて対処します。
5番手を走行中に前を走っていたマシンに次々とアクシデントが起こり、3番手に。ペースはトップと変わらない速さで走っていたため、勝負権を残してピットイン。
第2スティントは前嶋選手。非常に良いペースで走り、トップに追いつきます。ブロックするトップに対し、ヘアピンで外から抜こうとしますが、押し出されてしまい、フロントバンパーに軽い接触(S耐TV 4:07:09)。ですが、すぐに持ち直し、持ち前のマシンコントロールにより、タイヤを温存し、さらにトップに躍り出ました。

第3スティント(18:00~19:30)は手塚が担当しました。ピット作業中にトップを奪われてしまったため、タイヤマネージメントをしつつ、トップを追いかけました。そしてトップに追いつき1コーナーでオーバーテイク!トップ奪還です!(S耐TV 52:50)。その後は暗くなっていくコースに目を慣らしながら、後ろとの差を広げることに集中しました。

今回、34号車テクノファーストはST-3クラスで唯一中継用の車載カメラが搭載されています!
その様子は J SPORT や YouTubeライブのS耐TVにて中継が映っています(S耐TV 01:22:05)!!!ナイトセッションの暗さをぜひご覧ください!

第4スティントは大西選手が担当。なんと非常に夜目が効くそうで非常に良いペースで走られていました!
途中何度かほかのクラスに接触されそうになったそうですが、目が見えるのを武器に回避し、無傷のままナイトセッションを走り切りました。

6/2 AM02:00~ 第8スティントは手塚の担当です(S耐TV 00:38:43)。丑三つ時に御殿場の百鬼夜行に加わりました。・・・というのは半分本当で、スタートから12時間が経過して夜中の走行となると、マシン同士の接触やマシントラブルが増えていきます。自分が注意して走っていても周りからぶつけられてしまうことも、、、。ぶつけられないこともテクニックと言われる耐久レースですので、 遅いマシンを無理して抜かない後ろとの距離感を常に把握する、これだけを考えて 細心の注意を払って周回を重ねていきます。
このころには2位との差が6周にまで広がっていき、我々は ルールにある、レース20時間経過までに10分間以上のピットストップを行う<リペアタイム>を用いてマシンのチェックとブレーキパッドとローターの交換を行いました。


さらっとブレーキパッドとローターの交換と言っていますが、たった今まで走行していたマシンのブレーキパーツの温度は300~500度はあります。それを10分以内に交換するのです。メカニックの皆さんの手際の良さには本当に感動します。
結局9分でマシンは走行可能の状態に!素晴らしいピットワークでした。

24時間耐久用に大型フォグランプを装備

そして決勝がスタートしてから15時間が経過。メカニック、チームスタッフ、ドライバー、チーム一丸となってそれぞれの役割を全力でこなした結果、ナイトセッションを切り抜け、トップを一度も奪われることなく朝日を迎えることができました。

しかし、ゴールは15時!まだ9時間もあります。疲労困憊で満身創痍の時に見る朝日は非常にこたえます・・・。しかし、メカニックやスタッフはほとんど不眠でドライバーを支えてくれていて、毎回のピットインでは素晴らしいピットワークをしてくださいました。それに応えるにはやはり自分の走りしかないでしょう。

予想以上に長くなってしまいました、、、。続きは後半で!