86/BRZ Race 最終戦もてぎ!

 こんにちは、手塚です!7月から始まった86/BRZ Race ですが、とうとう最終戦となりました。今シーズンも僕のことを応援してくださり本当にありがとうございました!
 今年はCOVID-19の影響で8レース開催のはずが3レースも減ってしまい、全5戦でのレースとなりました。

 ですが最終戦を僕の地元である栃木県はツインリンクもてぎで行えるということは今シーズンの成長ぶりを多くの皆様に見せることができるので非常に楽しみでした!

 

<予選> 11/21(土)

タイム2:17:459 6位(ブリヂストン勢トップタイム!)

 久々にドライ路面で予選を走ることが出来ました。事前テストで作ったセッティングがコースにこべりついたスーパー耐久のピレリタイヤのゴム(*1)にかなりマッチしており、木金曜の走行でもタイヤ内圧以外は一切弄らないほどでした。

<*1,サーキット走行をする方はご存知かと思いますが、コース上をある程度グリップ力のある(タイヤのゴムが溶ける)タイヤは、表面のゴムが溶けてアスファルトにベタっと張りついてグリップを生み出します。同じタイヤを装着したマシンがたくさん走るとレコードライン上の路面にべっっっっタリとゴムがこべりつきます。これを〇〇タイヤ路面と言ったりします。このタイヤ路面と違うカテゴリーのマシンが走るとタイヤのグリップに変化が生じセッティングの変更を強いられる場合が多くかなり厄介なことになります。>

 予選はコース上のゴミやホコリとダンロップが我々ブリヂストンチームよりもピレリ路面に有利という、週末のみ流れ始めた都市伝説?があったせいか15分間しかないのに誰も走り出しませんでした。いわゆるコース上のゴミ掃除係の押し付け合いが始まりました。
 5分経過した辺りで根負けしたマシンから出走し始め、10台ほど出走したところで手塚もコースイン。ほぼノーミスでアタックを終え、ブリヂストン装着車の中で最上位の6位を記録。ダンロップ勢に押されましたが、地元のレースということもあり満足のいく結果になりました。

 予選終了後のブリヂストンモータースポーツの速報で2017年のクラブマンクラスの時以来に手塚のマシンが掲載され、プロフェッショナルシリーズでの自分の立ち位置が少しずつ定まってきたのではと感じました。

<決勝 ヒート> 11/22(日)

10LAP   6位→リタイア

 スタートからダンロップ勢の勢いが凄まじく、上位5台は手塚の0.2~0.3秒早いペースで走行をしていました。手塚も後方の集団を放しつつトップグループに食らいつきますが4周目からエンジンの出力に違和感が出てきました。そして6周目には完全にパワーを失いピットイン。少量のオイルが漏れておりレース継続不可となりました。(レース速報

 最終戦が地元ということで今シーズンの成長ぶりを多くの方々に見て欲しかった所ですが、決勝で歯車がうまく噛み合わずリタイアを喫してしまいました。
 原因は現時点では不明ですが、エンジンは壊れてレースでは使用に耐えることが出来ないとのことで新品に交換が必要になるとのことです、、、。

・・・・・また3,000kmの慣らし旅かぁ〜、、、

2020シーズンの戦績を実際に開催した順で行くと、

第5戦 SUGO(開幕戦)
予選:P22(アタック中のゴール直前で赤旗
決勝1:P19
決勝2:P18
第6戦オートポリス
予選:10位
決勝:P22(10位走行中に突然のスコールで足を掬われる
第4戦十勝
予選:P10
決勝1:P10
決勝2:P15(泥を被る
第8戦岡山
予選:P7
決勝1:P12
決勝2:P12
第7戦もてぎ(最終戦)
予選:P6
決勝:リタイア

 

 不運が続いたとはいえ、これは酷い、、、。ポイント取りこぼしのオンパレードですね、、、。
 スプリントレースは耐久と違ってレース中に流れを崩したりすると一気にコケてしまうことが身をもって実感したシーズンでした、、、。

 来シーズンの86/BRZ Raceはまだ未定ですが、出場することが出来るならば次こそ結果を残すべく戦って行きたいと思います!

 今シーズンも手塚祐弥の応援本当にありがとうございました!!!

 

今後も手塚の応援をどうぞよろしくお願い致します。

86/BRZ Race 十勝ラウンド!

Photo by Shinya Hattori

9/26-27に北海道は十勝スピードウェイで行われたGAZOO Racing 86/BRZ Race第4戦!

3ヶ月遅れの開催となりました。9月下旬で気候は残暑くらいかなと思ったら日中の気温は15度前後でトレーナーや上着を着て過ごしていました、、、。

CG ROBOT Racing Teamは全国のスバルディーラーから募集を募り、毎戦4名前後の出張メカニックを派遣して頂いています。

今回は東京スバル様から3名派遣して頂きました!
みなさんは同期の仲だったようでお互いに連携が取れていてモチベーションも高く素晴らしい方々でした。

3日間ありがとうございました!

<予選> 9/26(土)

 木金曜日のドライ路面から土曜日は完全にウェット路面に、、、。全てのチームが前日までのデータが使えず、手探りの状態で予選を走る事に。

 結果としては10位で終わることが出来ましたが、セットや予選の出走のタイミングなどで運以外の要素で回避できた部分が多くあったので、そこは大きな反省点になると思います。

<決勝 ヒート1> 9/26(土)

14LAP   10位→10位

 スタート時に今まで体験した事のない事態が起こりました。シフトノブの後ろ側にVSCと呼ばれる横滑り防止デバイスのボタンがあるのですが、なぜかそれを腕のどこかで押してしまい、デバイスがONになってしまいました。ウェット路面で敏感にデバイスが作動してしまい全く加速ができず1周目で20番手まで下がってしまいました。

 その後全車両の中で4番手のタイムを出しながら猛追し、スタート時の10番手に戻ることが出来ました。

 ペースが良かっただけに全く意味のわからない事態になってしまい非常に残念ですが、ようやく初ポイントを取れた事にようやくスタートラインに立てたとホッとしています。

 凜太郎パイセンはレース1優勝おめでとうございます!チームメイトがいい成績を出すと本当にいい刺激になります!

<決勝 ヒート2> 9/27(日)

14LAP    10位→15位

 スタートは成功しましたが、4コーナーで団子状態になった前方のマシンから泥が飛んできてしまい視界がゼロに、、、泥がこべりついてしまいウォッシャーの水圧が足らず、視界が開けるまで時間を要しました。その間に数台にパスされてしまい劣勢に。(Instagramに車載動画あり

 その後は前方のマシンと付かず離れずの距離を保ちつつレースが終了。残念ながら2戦連続のポイント獲得にはなりませんでした。

 日曜日の決勝ヒート2では、朝方まで雨が降っていたようで、アスファルト上は乾いていてもコース外のグラベルは完全に泥となっていました。

 前方を走行していたマシンから巻き上がった泥を食らいなんともスバルらしい化粧姿になりました、、、泣

 余談ですが右の写真は2013年の手塚が86/BRZ Raceにデビューした時の写真です。どうやら原因はスバルではなく僕にあるようです。

<総評>

 今大会の決勝ヒート1はウェット、ヒート2はドライという比較的荒れたコンディションになりました。

 ウェットもドライも走行中のペースが非常に良かったので、シングル順位でのフィニッシュも現実的であったのですが、両ヒートともオープニングラップでミスと事件が起きてしまい、レースを台無しにしてしまいました。結果が全てのレースなのですが、自分の実力ではもっと上に行けたはずと思うと唇を喰いちぎらんばかりに悔しく思いました。

 改めて短い周回で全力を注ぐスプリントレースの難しさを痛感しました。

次戦は10/18の岡山県にある岡山国際サーキットです。今シーズンも残り2大会となりました。皆様にいい結果をご報告出来るよう全力で準備をして行きます。

 今後も手塚祐弥の応援をお願い致します!!!

86/BRZ Raceついに開幕!

約4ヶ月遅れでついにGAZOO Racing 86/BRZ Raceが開幕しました!

こんな状況でもレースが出来ることが本当に嬉しいし、僕にレースをさせてくれる全ての方々に感謝したいです!

なお、、、、、、、、

霧、、、、、、、、フォーグフォグフォグフォグフォグフォグ!

というわけでSUGOはなかなかの濃霧で7/25(土)は予選を中止するカテゴリーもあったほど、、、。
手塚が参戦するプロフェッショナルシリーズ(プロクラス)は予定よりは遅れたものの、無事に予選を行うことができました。

予選はコース上は若干濡れている箇所がありますが、ほぼ完全ドライの路面。
15分間の予選で、霧が濃くなって赤旗で予選が終わるのを避けたいチームは予選スタートと同時に出走、その前半組が路面を乾かして走りやすい路面ができるのを待つ後半出走組の2つに分かれました。

僕は前半に出走する方をチョイスしました。これが人生最大級の過ちで、なんとアタックラップ中にクラッシュ車両がいたため赤旗中断。

しかも

ゴールライン残り50mを切ったところで、、、、、

これにより手塚のタイムは採択されず、ニュータイヤの最もグリップする周を無駄にしてしまいました。予選再開後にもう1度アタックしましたが、全くタイムが伸びず21位 (正式では22位)。

再アタックでなんでタイムが落ちてるのー?って思う方もいると思います。
僕も今年初めて使ったので驚きましたが、僕がサポートを受けているブリヂストン様のRE-07Dは計測1周目が魔法のようなグリップをもたらしてくれます。他のドライバーもそこを狙ってタイムを出しに行くのですが、2周目以降は魔法が解けてしまいます。(それでもスポーツラジアルの最高峰のグリップがあります、すごい)

計測1周するためにはアウトラップ→計測→インラップの計3周走る必要があります。赤旗中断が終わって再アタックした場合、また3周走って合計6周タイヤを使ってしまったことになります。大きなディスアドバンテージが生まれてしまいました。

気を取り直して決勝ヒート1。今回はコースが短いので2レース制になっています。

スタートは混乱こそなかったものの、自分がいたポジションの問題で後一歩でクラッシュの危機になりそうな事態もちらほら、、、。

その後はレースペースも良かったのですが、(各車の条件は違うが7番タイム)そもそもオーバーテイクが難しいSUGOではスタートの混乱でジャンプアップする以外は接触覚悟で抜きに行く必要があります。

いきなり開幕から車を壊すわけには行かず、また、そうまでして順位を上げても10位以下でのフィニッシュは避けららないので自分の評価が上がらないし、アイツはぶつけてくるヤツだ!って思われるのも嫌なので、悔しいですが今回は大人しく走りました。結果はP22→P19

7/26(日)ヒート2

気を取り直して日曜日のレース2!!

はい、昨日より濃霧です、、、、、。

PCCJとTCRJは決勝を中止、86/BRZ RaceクラブマンオープンクラスはSC先導を3周走って赤旗中止という状況!

午後になっても霧は晴れませんでしたが、15時を過ぎたところでようやく決勝を行う連絡が来ました(6時間待った笑)。

ここで悩んだのはコースのコンディションが霧で全くわからない事と、天気予報では雨が降ってきそうな時間帯だったこと。

そのため、ウェットコンディションになっても良いように雨用のエア圧でコースインした所、コース上が完全にドライ路面だったのでグリッドについた時にマシン作業時間を利用してドライ用のエア圧に変える事にしました。

SGTやS耐のような耐久レースを除く国内の大抵のレースでは、
10分前:マシンがグリッドに到着。
5分前:マシンに対する作業禁止&スタッフ以外退去(ここまで作業OK)
3分前:スタッフ全員退去
1分前:Start your engines!

という流れなのですが、今回は時間の巻きが入ってしまい、本来5分ほどある作業時間がなんと1分に!!!!!インフォメーションしてくれ〜!!!

これのおかげでリアはほとんどエア圧を落とせずドライでレースをすることに!周回を減算され、10周のレースのうち6周をセーフティカーで消化し4周のみの超スプリントレースになりました。

先述の通り、リアだけウェット用のエア圧になっている手塚のマシンはトラクションとリアグリップが大きく失われてフラフラ状態、、、。防戦一方のままレースが終わってしまいました。

今回は4ヶ月ぶりのレースと3年ぶりの86/BRZ Raceに復帰と言うことで、かなり気合を入れて臨みましたが、残念ながら自分が思っていた結果にはなりませんでした。

予選は不運としか言いようがなく、誰も責めることが出来ませんのでこれもレースと受け入れて自分の糧にしようと思います。

 次戦は8/29の大分県にあるオートポリスです。COVID-19や水害で大きな被害を受けている九州ですが、無事に開催されることを祈りつつ、手塚の実力が発揮できるよう全力で臨みたいと思います!!!

予選編 スーパー耐久第6戦<最終戦>岡山3時間耐久レース!!!

今回も長くなりそうな予感がするので2回に分けていこうと思います。

 まず最初に、今大会をもって手塚祐弥の今シーズンのレース活動は終了となります(突然ほかのレースに誘われるかもしれませんがむしろ大歓迎です!)。僕を応援してくださったスポンサー様、SNSや現地などでご声援をくださった皆様には、本当に本当に感謝しています!

 皆様のおかげで今シーズンからサーキットやピットウォークなどで声をかけていただく機会が劇的に増えました!超うれしいです!!!

*同時にいつもTwitter見てます!と言ってくださる方も増えました笑 変なツイートばかりですみません・・・。

 

 さて、僕の2019年シーズン最後のレースである「ピレリスーパー耐久シリーズ2019 第6戦 in 岡山国際サーキット」が11/9(土)~10(日)に行われました。

 我々エントラント(参加者サイド)は11/8(木)~11/9(金)に公式練習の時間が設けられ、土曜日の予選、日曜日の決勝に向けてマシンセッティングを重ねていきます。

 スーパー耐久シリーズ(S耐)は今シーズンから規則が変わり、前戦から3レース分の1位:25kg 2位:15kg 3位:10kg ウェイトハンデ が課されます。最終戦は全車両ノーウェイトにならず、Rd.3,4,5 の結果によりハンデが決定します。

 34号車 Lexus RC350 は、最低重量: 1,410kg ウェイトハンデ: 50kg となり、クラス最重量級となりました・・・!

 この重量のおかげで止まらん!進まん!曲がらん!の3拍子揃ってしまいましたが、神戸に本拠地を置く我らがテクノファーストレーシングチームは岡山がホームコースです。よってセッティングのノウハウも豊富。僕も多くのことを学ぶことが出来ました。

 また、全クラスの多くのマシンが各クラスのシリーズチャンピオンを目指して木曜からニュータイヤでのテストを重ねるので、 金曜日の午後の走行になるとコースの路面にピレリタイヤのゴムがべっとりついて、いつも以上にセッティングが難しくなり、苦戦を強いられることとなりました。

11/9 (土) 予選

 好天に恵まれ、絶好のレース日和となりました。

 ここで、ランキングポイントのおさらいをしておくと、

ST-3クラス
1位、No.34 テクノファースト:111点
2位、No.68 埼玉トヨペット :108点
3位、No.62 ル・ボーセ   : 92点

となっています。トップ2チームが接戦ですね!

みんな大好きS耐TVの数野祐子アナの情報によれば、今回は3時間耐久のため、

1位:20点      ポールポジション(予選1位):1点
2位:15点               決勝完走 :1点
3位:12点
4位:10点
5位: 8点 
6位: 6点
7位: 4点
以下省略 

我々テクノファーストの勝利条件は、

1, 68号車の前でゴール。
2, 同点なら優勝回数の差で勝てるので、どちらが前でも良いので 、2,3位でゴール。
3, どちらが前でも良いのでポイント差が2点になる3,4位 or 4,5位 or 5,6位 or 6,7位で
ゴール。
4, 68号車の未完走

のどれか1つでも達成すれば良く、さらに予選1位を取れれば1点追加されるため4点差となり超有利になります。

だったのですが、予選1位は#68埼玉トヨペットに取られてしまい、点数差は2点になり万事休す、、、。勝利条件②が使えなくなりました。

 予選では木金曜日のテスト走行で、重いマシンを中高速区間の前半と低速区間の後半に合うセッティングがうまく見出せず、Aドライバー予選の僕のアタックの時にもセッティングを試してようやく良いマシンに仕上がりました。

それをBドライバーの大草が頑張ってくれたおかげで予選は3位!なんとか次の日の決勝に希望を見出すことが出来ました。

しかし、ピンチなのには変わりません。チームのためにも応援してくださる方々のためにも自分のためにも、僕は絶対にシリーズチャンピオンを取らなくてはなりませんでした。

TECHNO FIRST OBP MOTOR SPORTS KAM Simulator Studio

決勝編 スーパー耐久第6戦<最終戦>岡山3時間耐久レース!

決勝の前に腹ごしらえ!!!

<信州郷土料理「こねつけ」>

 長野県千曲市にある老舗のたけうちおやき店様より、手塚が最近ハマっているこねつけの味噌味と野沢菜味を冷蔵配送していただきました。

 こちらはパワーの源として、メカニックなどのスタッフに食べていただきました。

 こちらは冷蔵or冷凍で全国宅配可能です!

たけうちおやき店
千曲市鋳物師屋95
026-272-3488

このあと一瞬にして無くなる。

11/10 (日)  決勝

 YouTube ライブ S耐TVはこちら

 日曜日も雨予報もない好天に恵まれました!マシンも路面のコンディションも良く、絶好の決戦日和です!

 グリッドウォークのインタビューは、S耐TV 00:32:55から

 スタート直後は混乱が続き、スタートを担当した大草はそれらを回避し、ペースを維持し続けます。

 その後、#68の後ろを追いかけ続け、レース開始1時間10分を超えたところで、トップを走っていた#62ル・ボーセのマシンのタイヤが外れてしまいコース上でストップ。FCY宣言が発令され、#68と#34は同時にピットインし、ドライバーチェンジ、タイヤ4本交換、ガソリン満タンのフルサービスを行います。

FCY宣言とは

*コース上やコース脇に車両が停止するなど、コース上に危険が存在するものの、セーフティカーを導入するほどではないと競技長が判断したときにFCYが導入されます。FCYが導入されると、イエローフラッグの振動表示『FCY』と書かれたボードが全てのオブザベーションポストで提示されます。各車両は車速を50km/hまで減速し1列の隊列を作って走行しなければなりません。

また、車速が50km/hに制限されていますが、FCY導入中の追い越しは禁止され、FCY中にピットインアウトすることは可能ですが、ペナルティの消化はできません

 大草→手塚はFCY宣言がされたら直ちにドライバーチェンジをする予定だったので、スタート直後からヘルメットを被って準備をしていたことが功を奏しました。首が疲れるかな~と思ったのですが、スティーロのカーボンヘルメットが軽かったおかげで全然平気でした!

手塚がピットアウトした直後にFCYからセーフティカー(SC)に代わり、ストップ車両を撤去するのに数周を要しました。S耐TV2:08:00

 手塚のスティントは、レース時間が残り1時間半を切った状態でFCYが出たら即ピットインし、前嶋選手と交代。若しくは約90分のロングスティントをこなし、再び大草選手に交代という2パターン用意されていました。

 結果は後者で、ストップ車両は出てもFCY宣言が出るほどでもなく、ただ前にいる#68埼玉トヨペットを追いかけるのみでした。コーナーの間隔が短いセクター3は、瞬きも呼吸もできないくらいの集中が続き、レース時間残り10分までプッシュを続けます。S耐TV3:16:12

 残り20分を切ったところでトップは#38muta、2位#15岡部自動車、3位#68埼玉トヨペット、4位#34テクノファーストで、手塚はピットインし、最後は大草にマシンを託しました。S耐TV3:38:18

 #15岡部と#68埼玉トヨペットの順位が変わらなければシリーズチャンピオン獲得になります。我々は今あるすべての力を使い切ったので、あとはこの2台の順位次第になります。

 しかし、#15のマシンにトラブルが出ており、レース時間残り5分で10秒以上あった差がどんどん縮まっていきます!ファイナルラップでは3秒以内になり、チーム全員でピットから#68の前で最終コーナーを曲がってくる#15岡部を確認し、

テクノファーストレーシングチームの
ST-3クラス シリーズチャンピオンが
確定しました!!!

 

シリーズポイントは#34 #68共に122点で、同点の場合は優勝回数によって決められます。#34はクラスで唯一2回優勝していたので、我々のチームがシリーズチャンピオンを獲得することが出来ました!

#34 TECHNO FIRST RC350
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6
7位  4位 優勝 優勝  4位  4位

 開幕戦は準備不足と決勝中のマシントラブルで最下位に、第2戦はレースペースが悪く4位。

第3戦の24時間耐久レースでは、開幕戦終了後から行ってきたテストや準備が功を奏し、2位以下と大差をつけてのチーム4年ぶりとなる優勝。この流れに乗り、続く第4戦も優勝。手塚は3年連続オートポリス優勝を飾ることが出来ました。

 第5戦ではクラス最重量となる50㎏のウェイトハンデを積み、ブレーキの厳しいもてぎで4位につけます。この時11.5点差が3点差にまで縮められてしましました。

 そして今回の最終戦では、3時間と言う短いスティントを重いマシンで常にプッシュし続けて執念の4位。ポイントは同点となり優勝回数の差でチームは5年ぶり、手塚は2年ぶりのシリーズチャンピオンを獲得することが出来ました。

 今回シリーズチャンピオンを獲得することが出来たのは、皆様のサポートと熱いご声援のおかげです。本当に感謝の念が堪えず、それを結果でお返しできたことに本当にうれしく思っています!

 来シーズンの見通しはまだ完璧には立っておりませんが、必ず今シーズンよりも輝けるように日々精進してまいりますので、どうか引き続き応援を宜しくお願いいたします。 

OBP MOTORSPORTS  手塚 祐弥

スーパー耐久第5戦もてぎ!

9/14-15に栃木県ツインリンクもてぎにて行われたスーパー耐久シリーズ第5戦もてぎ5時間耐久レースのご報告です!

いつも現地やSNSなどで激励の言葉をくださり、本当に感謝してます!

 福井県鯖江市を拠点にフレームもレンズもすべて自社で生産する
株式会社シューユウ様より、同社ブランドの「DEEC」の発売前の新商品の
ドライビングサングラスをご支援頂きました!!!(下画像中央)。

 僕からの要望で、頭の上でも存在感を出せる物という事で、グリーンのレンズにチタン製のシルバーのフレームになりました。

 おかげで「俺がいるぞ!」と存在感を出せることが出来、大変満足しています。

 本当にありがとうございました!

株式会社シューユウ
DEEC DRIVING SUNGLASSES

 また、僕が四輪レースに乗るきっかけを作ってくださった栃木スバル自動車株式会社様が、「レースを通してモータースポーツや車に関わることへのモチベーションを高めて欲しい」という事で、今年度の新入社員の方々を連れてチームに訪問に来てくださいました!

 金曜日から入れ替わりで合計10数人来てくださり、間近で見るレーシングカーに興奮されていたようです。  

皆様に喜んでいただけて良かったです!これからもスバルファン、スバルオーナーのためにお仕事頑張ってください!!

栃木スバル自動車株式会社

9/14 (土) 予選

 まずはスーパー耐久のウェイトハンデについて!
 決勝の順位の1~3位までは次戦以降は下記の重りをマシンに載せなくてはなりません。

ST-Xクラス/ST-1クラス
1位:30kg    2位:20kg    3位:10kg

ST-Z / ST-TCR /ST-2 /ST-3 クラス
1位:25kg    2位:15kg    3位:10kg

ST-4クラス/ST-5クラス
1位:15kg    2位:10kg    3位:5kg

このウェイトは、次戦から数えて3レースの間載せなくてはならず、予選やレース中のタイム、ブレーキやタイヤへの負荷などに影響していきます。

<僕も出場するスーパーGTでは、ある程度のウェイトと引き換えに「燃料リストリクター」というエンジンパワーを意図的に落とすパーツを組み込むことが出来ます。また、最終戦では全車両ウェイトを全て下ろし、ガチンコ勝負になります。>

しかし!スーパー耐久では今シーズンから最終戦のノーウェイト制度が無くなりました

最終戦は第6戦になるので第3,4,5戦の結果によるウェイトハンデを背負わなくてはなりません。

 今大会のもてぎ戦は第3,4戦で2連勝したこともあり、34号車には50kgのウェイトハンデがあります。よって車重1,410kgに加えると合計1,460kg +ドライバーの重量(約70kg)となり、1,500kg越え・・・・・。レーシングカーとしては非常に重い方というかノーマルと変わらないじゃないか!!!

左上に10kgと書かれたステッカーが5枚貼ってあるのがわかる

 

 

 そのため、ブレーキに厳しいサーキットで有名なツインリンクもてぎでは、マシンセットに非常に難儀しました。またロールなどの荷重移動の量も非常に大きいため、タイヤへの負担が大きくなってしまい、決勝レースへの心配が増えてきました。

 

メカさんたちに夜までマシンのメンテをしてもらっている

 エンジニアやメカニックとミーティングを重ね、なんとか木金曜日のうちに周りと同じくらいのペースで走れるようになって来ました。

 予選では計測周回中にS字コーナーでコースアウト車両が発生し、砂利がコース全体にばら撒かれてしまい、計測失敗、、、。砂利が減ってきた時の計測3周目にベストタイムは出しましたが、予選開始直後にコースインし、計測2周目にベストタイムを出すようにタイヤを温めていたため、タイミングが悪かったとしか言いようのない結果になりました、、、。くやし~~~!!!

予選結果:Aドラ3位、クラス4位

9/15(日)決勝

 決勝日は非常に暑くなり、路温が50度近くに、、、。
 僕はスタートを担当し、ポジションアップを狙っていきました。しかし今週初めての高温の影響もあってか、高い路面温度でタイヤのグリップ感が一切なく、また、エンジンの水温の上昇が予想以上で思うようにペースを上げることが出来ず、大苦戦を強いられることになりました。

 6月から勝ち続けてきたため、前を走るライバルに置いて行かれていく感覚は無力感と悔しさと怒りで埋め尽くされていきました。しかし、自分の仕事は最善を尽くさねばと思い、必死に食らいついて走り続けました。

 最初のピットインでは手塚から大草に交代する際はタイヤを無交換で行く予定でした。高い路面温度と重い重量によりタイヤへの負担が大きくなりすぎないようにタイヤマネージメントを行い、41周を走り終えました。

 続く第2、第3スティントではFCY(フルコースイエロー)やSC(セーフティカー)の導入に合わせてピットインを行い、4位まで順位を戻しました。が、トップについて行けるほどのペースが無く、そのまま4位でチェッカーを受けました。

 地元で表彰台に立てず、応援に来てくださった多くの方々に良い結果をもたらすことが出来ず、悔しい結果になりました。

決勝4位

 今大会は2連勝したことによる50kgのウェイトハンデによるマシンのバランスの悪さで、思うようにセッティングが出来ませんでした。決勝後のチームとのミーティングを行い、最終戦へのプランを決め、チャンピオンに向けて準備を進めていきます。

 今回の結果で、ランキングトップは死守しましたがポイント差が3ポイントになってしまい、次戦では、埼玉トヨペットと一騎打ちとなり、前でゴールした方がチャンピオンになります。

次戦は11/9(土)~10(日)に行われる最終戦 岡山国際サーキット戦になります。

引き続き、皆様の応援よろしくお願いいたします!

SUPER GT Rd.5 Fuji 500 mile

 今回は8/3~4に行われたスーパーGT第5戦の報告です。手塚2度目のGTスポット参戦です!

 まず、僕のレース活動を応援してくださっているスポンサーの方々、サポーターの方々、本当にありがとうございます。 皆様のおかげで、11歳からレーシングカートを始め、19歳で四輪の世界に飛び込み、ずっと目標にしていたスーパーGTについに参戦することができました。
 そして、今回のレースも非常に多くの方々から現地やSNSなどで応援の言葉をいただきました。感謝感激です!

NEW インナー投入!

 SPK様とディージャック様より、スーパーGTデビューを記念して、レーシングスーツの中に着る耐火インナーをロゴ付きでサポートしていただきました。しかも私の大好きなアルパインスターズで着心地抜群です!
本当にありがとうございました。

SPK株式会社:http://www.spk.co.jp/
ディージャック:http://www.djac.co.jp/company.html

<1/43 GT参戦記念ミニカー!>

毎年私が乗るマシンのミニカーを制作してくださっている方が、スーパーGT参戦を記念して、50号車のミニカーを制作してくださいました。前回のレクサスに続いてありがたく飾らせていただきます。

8/3 土曜日 <フリー走行&予選>

 僕が今シーズンからスーパーGTにチャレンジして驚いたのは、圧倒的な<走行時間の少なさ>でした。
 スーパー耐久(S耐)では、木曜日の午後に90分の走行が2本、金曜日に120分が2本、土曜日の予選前に15分の走行枠が1本あります。
 
 ところがスーパーGTでは、
木金は走行禁止。土曜日の予選前に90分間、日曜日の決勝前に20分間しかありません!
 その短い時間の中で、
・マシンチェック
・セットアップ
・決勝で使うニュータイヤの皮むき
・ブレーキローター&ブレーキパッドの当たりつけ
などを行うため、「コースとマシンに慣れて~(^^♪」とか言っている場合ではないんです。
 これを経験して、GTドライバーはドライビングやセッティング能力などが完成された者の事をいうのかと、改めてトップカテゴリーの空気感を感じることが出来ました。公式練習リザルト

 スーパーGTの予選はGT500とGT300に分かれてノックアウト方式が採用されております。
 
 これは、最初のQ1で全車が15分間のタイムアタックに挑み、上位16位までがQ2に進出し17位以下はQ1での順位が予選結果となります。Q2で1位から16位までの順位が確定し、決勝のグリッドが決定される仕組みです。

 また、このQ1とQ2で使用したどちらかのタイヤを抽選で決め、決勝のスタートに履かなくてはなりません。タイムを出すために柔らかいタイヤを使用するのにもリスクが生じるのです。

 

 僕が所属するアルナージュレーシングは、決勝では数種類あるタイヤのうち、高いペースで走れるソフト系タイヤではなくロングライフで走れるハード系タイヤを使用して平均ペースを安定させてポジションアップを狙うチームです。
 ですので、予選は最もロングライフで予選に不向きなハードタイヤを選択してアタックに挑むのです!!

 今回の予選Q1を担当した山下選手は、アタックラップを上手く決めてベストタイムを出し、22位で予選を終了しました! 予選リザルト

8/4(日) <決勝>

下の画像はピットウォークの様子です。今週は土日合わせて約7万人!の観客が詰めかけ、サーキットは熱気に包まれました。

 ピットウォークでは、老若男女問わず多くのレースファンが駆け付けてくださり、応援の言葉をかけてくださり、とても励みになりました!

 私をサポートしてくださっている方々もたくさん会場に足を運んでくださり、感謝の念が堪えませんでした。

 スタート直前では、真夏日といった日差しでアスファルトが熱されていき、通常よりもかなり高い路面温度58度が計測されました。
 これを受け、チームはタイヤの空気圧などに若干の修正をかけて、決勝レースに挑みました。

 スタートドライバーは山下選手が担当し、スタート直後の混乱を上手くすり抜けて前に出ていき、その後も粘り強い走りを見せ36周目にピットインし、ドライバーを加納選手に交代します。

 

 加納選手はピットアウトからずっと非常に安定した走りで走行を続けていきました!19位まで順位を上げたところで途中セーフティカーが入り、リスタート後に予定よりも早く26周でピットインし、手塚にドライバーチェンジすることになりました。途中結果59周目

 74周目からは手塚がロングスティントを担当しました。タイヤを4本交換し、23位でピットアウト。5月も決勝でたくさん走れたため、マシンにかなり慣れることが出来ました。
 我々50号車はロングライフに特化したハードタイヤを使用していますが、タイヤの特性なのか、一度スリップさせるとタイヤの表面に熱がたまり一気にグリップを失ってしまうので、非常に精密なドライビングが求められました(一部ではお仕置きタイムと呼んでいます)。

セーフティカーが入り、前車との距離が縮まったため3台でのバトルを経験し、38周のスティントを終え18位でピットイン。再び加納選手に交代します。途中経過118周目

 ここでクールスーツシステムにトラブルが発生してしまい、正常に作動しなくなってしまいました。加納選手は熱中症になりかけながらもペースを保ち続け、22周のスティントを終えて最後のドライバーチェンジのためにピットインします。

 ここで手塚が再びマシンに乗り込み、タイヤ無交換をすることによってピット作業を約20秒短縮し、タイヤを温存しつつゴールまで走りきる作戦に!

 ですがタイヤの状態は芳しくなく、ペースを上げようとするとすぐにタイヤ表面のオーバーヒートによるグリップ低下、表面温度を下げるために若干のペースダウンを繰り返すことに、、、。また、フロントタイヤのグリップ力の低下から、後半のセクター3の区間タイムが伸び悩み、思うようにタイムが安定しませんでしたが、25周を走り切り、21位でフィニッシュすることができました!決勝リザルト

下の写真がゴール後の左フロントタイヤです。外側を使い切って中にあるゴムの層が見えてしまっています・・・。
 メカニックの方によればあと数周でバーストをしていた可能性もあるとのことで、タイヤマネージメントって本当に難しい!!!

 

 今回の富士ラウンドは、週末を通して日差しが強く、路面温度が最大60度近くにもなるほどの猛暑日でした。

 また、5月の第2戦以来のGTマシンでしたが、事前に行っていたKAM Simulator Studio様でのトレーニングや筋トレなどの成果もあり、無事に完走することができました!!!

 良い成果も多いですが、課題もたくさん出たので、一つ一つ確実に乗り越えていき、自分の糧とし、自分のスキルアップに努めていこうと思います!

次戦は9/14(土)~15(日)に行われる第5戦 栃木 ツインリンクもてぎ戦になります!
 ランキングトップで地元に凱旋できるので、本当に楽しみです!!
 

スーパー耐久第4戦九州オートポリス!

7/20~21に行われたスーパー耐久(S耐)の第4戦のご報告です!
1週間経ってしまいましたが、、、(おかげでBFが捗りました・・・)レースウィークの模様をお届けしていきたいと思います!

7/18(木)の走行は、雨が豪雨か小雨かという状況で、まさに台風の天気でした。なので我々テクノファーストはチェック走行をしてこの日の走行は終了。一番雨量が多いときに走ったBドライバーの大草選手の話によると、「ハイドロがひどすぎてまともに走れない。」そうです。テントがつぶれるくらいの雨量だったもんね笑

続いて 7/19(金)。↓の画像をどうぞ、、、、、、、、、。

、、、、、、、、、、はい。いわゆるモーターチェンジ(エンジン交換)です。
 今回から使用しているエンジンだったのですが、7/18(木)から懸念されていたエンジンの不調が顕著に出てしまい、午後のスケジュールをキャンセルしてモーターチェンジを余儀なくされました。
 これにより今回のレースをスペアでもってきていた、24時間耐久で酷使したエンジンでさらにテスト不足の状態で戦わなければならず、非常に不利な状況になってしました。
 メカニック総出でモーターチェンジをしてくださったおかげで、その日の夕方ごろに載せ替えが完了し、エンジンの始動チェックなども完了しました。流石老舗のレーシングチームは仕事が速いぜ!感謝感激です!

7/20(土) 予選

 予選は台風予報にもかかわらず、ドライ路面で走ることができました!ここに来て運がいいぞ!
 夜まで頑張ってメンテナンスをしてくださったメカニックやチームスタッフのためにも予選でかましていきたいところ。、、、ですがマシンのテスト不足は否めず、僕のAドライバー予選でもセットアップすることに。結果は4位で、マシンのセットももう一歩のところまで来ました。
 ここからさらにBドライバー予選の時にもセットアップをした結果、何とか上位と僅差でのクラス4位になり、明日の決勝に希望が出てきました。
 

第1,2戦と結果が残せず、それでもチーム皆で団結して24時間耐久を勝ち取り、シリーズランキングを2位まで上げることが出来ました。
 ここ、オートポリスはCドライバーの僕の師匠でもある前嶋選手と以前所属していたチームで2017、2018年と2連勝しています。Bドライバーの大草選手もここは大得意。

 絶対に勝てると寝る前に自分に何度も言い聞かせました。

 

 地獄は地獄でも大分県別府市の 明礬地獄岡本屋 様から同社の看板商品の「天然地獄蒸しプリン」の差し入れを頂きました!僕の大好物でチームスタッフもすっかり元気になりました!

 届けてくださった別府市内の 鶏八 別府やまなみ店 様もおいしいパンの差し入れをいただき、チーム皆であっという間に頂きました。ありがとうございました。

7/21(日)  決勝 

YouTubeの S耐TV にて決勝が視聴できます!

 決勝当日は朝から雨が降ったりやんだりと、いやらしい天気でした。しかも一度振り出すと土砂降りになるのでピットでは大騒ぎでした。
 幸いグリッドウォークでは雨が止んでくれたので、お客さんやゲストの方々も雨にぬれずに済んだようです。

 

 スタート直前では雨量も減り、レインタイヤ装着で傘がいらないくらいの小雨でのスタートとなりました。スタートドライバーは僕が担当しました。

 やはり、24時間耐久レースで酷使したエンジンでは、#14#15の岡部自動車や#68の埼玉トヨペットに追いつく事はできてもバトルで前に出ることが厳しく、序盤から我慢のレースが続きました。

 そして周回を重ねるごとに路面の雨量も徐々に減っていき、レインタイヤには難しい路面になっていきました。

 トップを走る#62ル・ボーセは11周目にピットインし、スリックタイヤに変更。我ら#34と#68埼玉トヨペットはまだピットに入らず、走行を続けます。

 14周目に#68埼玉トヨペットがピットに入りますが、オートポリスはピットが狭く、こちらのピットの周りでは他車がピット作業をしているため、ピットインができず、続けて走行を続けます。

 16周目にようやくピットインし、前嶋選手とドライバー交代。レインタイヤからスリックタイヤに変更しました。

 路面が乾きかけたら雨が降ってきたりと、難しいコンディションの中、前嶋選手の好ペースで3位に浮上。2位との差も周回を重ねていくごとに徐々に縮まっていきます。

 レース開始2時間30分が経過したところで濃霧により*FCY(フルコースイエロー)が発動されました。
S耐TV2:40:28

フルコースイエローとは、、、

*コース上やコース脇に車両が停止するなど、コース上に危険が存在するものの、セーフティカーを導入するほどではないと競技長が判断したときにFCYが導入されます。FCYが導入されると、イエローフラッグの振動表示『FCY』と書かれたボードが全てのオブザベーションポストで提示されます。各車両は車速を50km/hまで減速し1列の隊列を作って走行しなければなりません。
 また、車速が50km/hに制限されていますが、FCY導入中の追い越しは禁止され、FCY中にピットインアウトすることは可能ですが、ペナルティの消化はできません

 このFCYが発動されたタイミングが我々にとって完璧のタイミングでのピットインでした。

 この時、3位を走る#34テクノファーストは
1位#62ル・ボーセ 40秒先
2位#68埼玉トヨペット 10秒先
のギャップがあったのですが、このピットにより2位の埼玉トヨペットを追い越し1位の#62ル・ボーセの10秒後ろの2番手でピットアウトをすることに成功!!!

 完璧なピットインにチーム全体が大騒ぎ!

 ここからはドライバー交代した大草選手が好ペースを見せ、#62ル・ボーセにテールトゥノーズになるまでに迫ります。

 しかし、レース序盤の私と同様に、エンジンパワーが足りず、オーバーテイクまで至りませんでしたが、ピッタリ後ろに張り付いて#62ル・ボーセにプレッシャーを与え続けます。

 レース時間が残り1時間15分ごろからまた雨量が増えてきました。残り1時間6分ごろになってからは本降りになり、かなり水しぶきが上がるようになってきました。S耐TV4:08:15

最終スティントまでに我々#34はギリギリまでスリックタイヤで耐えてからピットインし、レインタイヤに交換、ドライバーは手塚に交代しました。

 水しぶきと豪雨で前が見えにくいほどの雨量でしたが、マシンセッティングはしっかり決まっており、アウトラップから非常に良いペースで走行出来ていました。2位とのマージンも50秒近く稼ぐことができ、自信をもって走ることができました。

 ですが、レース時間残り50分ごろに豪雨による4回目のFCYが発動されました。今度は霧のため数分後にはSC(セーフティカー)に切り替わりました。そこから数周走ったら雨が弱まりましたが、テクニカルなコーナーが続く第3セクターの霧が濃くなってきたため、なかなか解除になりません。

 そしてレース時間が残り13分になったところで天候回復の見込みがないことから赤旗中断

 正式リザルトによる我々34号車の前回の24時間耐久に続いて2連勝が確定しました!!!また、単独ランキングトップになりました!

これで僕と前嶋さんのコンビでS耐オートポリス戦をST-3クラスで2017年から3連勝することが出来ました!

総評

 今大会では、7/18(木)は台風の影響による土砂降りでテスト走行を見送り7/19(金)はエンジン交換によるアクシデントで大幅なテストメニューの遅れがあり、決して順調な滑り出しではありませんでした。ですが、スタッフやメカニックの迅速で正確な作業によって予選を走ることができ、そして決勝での勝利へとつながっていくことができました。

 決勝中では、チーム全体で天候や路面状況、クラッシュ車両の有無などの情報を共有し、綿密な作戦と状況判断をした結果、目まぐるしく変わる天候にもかかわらず、予定通り、手塚→前嶋→大草→手塚と3回のピットインでゴールすることができました。

 あらためて、テクノファーストのチーム力と団結力により勝利することが出来ました。

次戦は9/14(土)~15(日)に行われる第5戦 栃木 ツインリンクもてぎ戦になります。ランキングトップで地元である栃木県に凱旋が出来ること、非常に胸が高鳴っています。

 また、今週末の8/3~4にはスーパーGT第5戦富士500マイルレースになります!僕の目標にしていたレースへの5月に続いて2度目の挑戦になります。

 どちらのレースも今後のドライバー人生にとって非常に重要なレースです。全身全霊を傾けて挑みたいと思います!

24時間耐久 決勝 <後編> 

こちらでは11スティントから15スティント(フィニッシュ)までを振り返っていきます。時間にすると、07:30~15:00までになります。

第11スティントでドライバーは前嶋選手から大西選手へ(S耐TV 00:32:50)。大西選手は順調に周回を重ねていきます(S耐TV 00:44:09)。

ところが、レース時間が残り7時間を切ろうとしているところで、大西選手がスピン!その模様はモニターにも映り、チーム全員の顔が青ざめました。

チームの皆が大西選手は凡ミスをするような選手ではないのを知っているため、ほとんどのスタッフはマシントラブルを疑いました。

原因は、コースのブレーキングポイントの路面がうねっていて、そこにさらにピレリタイヤのゴムが路面に蓄積されていき、ブレーキシステムが誤作動を起こしてタイヤロックしてしまったのでは?という見解に。

この後マシンをチェックしながら走行を重ね、これ以降トラブルは出ませんでした。ほかのマシンを巻き込まずに済み、不幸中の幸いでした。(S耐TV 01:02:48)

12スティントは手塚が担当しました。(S耐TV 2:16:50
日は上りましたが、このスティントではあまり気温と路面温度が上がってきていないため、引き続き慎重にタイヤマネージメントに努めました。この時点で2位との差が7周にまで広がりました。

7周といえば大差に聞こえますが、1周1分55~58秒なので多く見積もっても14分くらいの差。接触やトラブルでピットでの修復するとなった場合、簡単にひっくり返されてしまいます。

ここまで不眠不休で頑張ってくれているメカニックやスタッフの方々の頑張りを僕らドライバーで台無しにするわけにはいかず、夜が明けてからは周りの視界は広がりましたが、ナイトセッションよりも慎重に走るようにしました。

今回のレース中のタイヤ交換のルーティンは、スタート→左側前後交換→4本交換→左前後→4本と行っていました。

チームと悩みに悩みぬいた結果から導き出したマシンセットとタイヤマネージメントが功を奏し、周りが連発しているタイヤバーストは一切起きませんでした。

2位以下とのマージンを見つつ、念には念を入れ、チーム代表から出たオーダーは、

「コストは気にするな!絶対に勝ちを取りに行く!10スティントからゴールまで4本交換!」

後日調べたら、チームの勝利は2015年の岡山国際サーキットでの優勝が最後だったそうです。

僕がテクノファーストの代表にお誘いを受けた時に言われたのは、「もう負けるのは飽きた。次のシーズンは勝ちに行きたいから乗ってくれないか?」

ドライバーとしてこれほどうれしい言葉はありません。

レーシングドライバーとしての僕を必要としてくれる。

勝ちたいから来てくれ。

その期待に絶対に応える。

そう決心してチーム移籍を決めました。











・・・・・・・そういえば、

昨晩に引き続きチームオーダーも出ました。はい、チームオーダーです。(S耐TV 02:45:40

時刻は14時10分。レース時間は残り50分というところで15スティントに突入。

タイヤは4本交換。

ガソリンは満タン。

ドライバーはレース歴31年の大ベテランであり、3年前に僕をスーパー耐久に誘ってくれた師匠でもある前嶋選手。

10数年前に北海道の十勝スピードウェイで行われていた24時間耐久にも何度も参戦したが、ついに一度も勝てなかったそうです。

今回はゴールを担当していただきました。

この時点で2位との差は11周。時間にして約19分40秒。

チームは勝利を確実なものにするためにラップタイムを10秒遅く走る作戦を決行!

そして15:00。

720周を終えてノーペナルティ、ノートラブルで優勝しました!!!

720周というのは去年の24時間耐久のST-Xクラスとほぼ変わらない周回数になります。それほど今回のレースはクリーンなレースだったのでしょう。

2位だった39号車は僕が去年まで走っていたマシンで、元チームメイトのドライバーが2人います。

なので表彰式はどんちゃん騒ぎに!!!(S耐TV 04:04:05)

優勝後の記者会見(S耐TV 04:28:25)。次戦以降の意気込みなどを話しました。

今年は確実にチーム力での勝利だったと感じます。チームスタッフは24時間にも及ぶロングランで、非常に緻密に、何パターンも計算しており、十勝24時間耐久経験のある老舗チームの力を肌で感じることができました。

僕らドライバー組は、序盤からペースを上げていけばトップを独走する自信はあったのですが、あえてそれを行わず、1周を速く走るのではなく、100周を同じくらいのタイムで走って、マシントラブルなどのロスをしないように努めました。

そのおかげで2位と11周、3位と45周も離してフィニッシュすることができました。

この場を借りて、僕らを応援してくださったすべての皆様に心から感謝いたします。

皆様の応援でシリーズチャンピオンへの道が残りました。

今後も34号車、TECHNO FIRST RC350 と僕の応援をよろしくお願いいたします。

レース1週間前に出たオートスポーツでの記事。

「借りは富士で返す。」

有限実行って気持ちいい。