予選編 スーパー耐久第6戦<最終戦>岡山3時間耐久レース!!!

今回も長くなりそうな予感がするので2回に分けていこうと思います。

 まず最初に、今大会をもって手塚祐弥の今シーズンのレース活動は終了となります(突然ほかのレースに誘われるかもしれませんがむしろ大歓迎です!)。僕を応援してくださったスポンサー様、SNSや現地などでご声援をくださった皆様には、本当に本当に感謝しています!

 皆様のおかげで今シーズンからサーキットやピットウォークなどで声をかけていただく機会が劇的に増えました!超うれしいです!!!

*同時にいつもTwitter見てます!と言ってくださる方も増えました笑 変なツイートばかりですみません・・・。

 

 さて、僕の2019年シーズン最後のレースである「ピレリスーパー耐久シリーズ2019 第6戦 in 岡山国際サーキット」が11/9(土)~10(日)に行われました。

 我々エントラント(参加者サイド)は11/8(木)~11/9(金)に公式練習の時間が設けられ、土曜日の予選、日曜日の決勝に向けてマシンセッティングを重ねていきます。

 スーパー耐久シリーズ(S耐)は今シーズンから規則が変わり、前戦から3レース分の1位:25kg 2位:15kg 3位:10kg ウェイトハンデ が課されます。最終戦は全車両ノーウェイトにならず、Rd.3,4,5 の結果によりハンデが決定します。

 34号車 Lexus RC350 は、最低重量: 1,410kg ウェイトハンデ: 50kg となり、クラス最重量級となりました・・・!

 この重量のおかげで止まらん!進まん!曲がらん!の3拍子揃ってしまいましたが、神戸に本拠地を置く我らがテクノファーストレーシングチームは岡山がホームコースです。よってセッティングのノウハウも豊富。僕も多くのことを学ぶことが出来ました。

 また、全クラスの多くのマシンが各クラスのシリーズチャンピオンを目指して木曜からニュータイヤでのテストを重ねるので、 金曜日の午後の走行になるとコースの路面にピレリタイヤのゴムがべっとりついて、いつも以上にセッティングが難しくなり、苦戦を強いられることとなりました。

11/9 (土) 予選

 好天に恵まれ、絶好のレース日和となりました。

 ここで、ランキングポイントのおさらいをしておくと、

ST-3クラス
1位、No.34 テクノファースト:111点
2位、No.68 埼玉トヨペット :108点
3位、No.62 ル・ボーセ   : 92点

となっています。トップ2チームが接戦ですね!

みんな大好きS耐TVの数野祐子アナの情報によれば、今回は3時間耐久のため、

1位:20点      ポールポジション(予選1位):1点
2位:15点               決勝完走 :1点
3位:12点
4位:10点
5位: 8点 
6位: 6点
7位: 4点
以下省略 

我々テクノファーストの勝利条件は、

1, 68号車の前でゴール。
2, 同点なら優勝回数の差で勝てるので、どちらが前でも良いので 、2,3位でゴール。
3, どちらが前でも良いのでポイント差が2点になる3,4位 or 4,5位 or 5,6位 or 6,7位で
ゴール。
4, 68号車の未完走

のどれか1つでも達成すれば良く、さらに予選1位を取れれば1点追加されるため4点差となり超有利になります。

だったのですが、予選1位は#68埼玉トヨペットに取られてしまい、点数差は2点になり万事休す、、、。勝利条件②が使えなくなりました。

 予選では木金曜日のテスト走行で、重いマシンを中高速区間の前半と低速区間の後半に合うセッティングがうまく見出せず、Aドライバー予選の僕のアタックの時にもセッティングを試してようやく良いマシンに仕上がりました。

それをBドライバーの大草が頑張ってくれたおかげで予選は3位!なんとか次の日の決勝に希望を見出すことが出来ました。

しかし、ピンチなのには変わりません。チームのためにも応援してくださる方々のためにも自分のためにも、僕は絶対にシリーズチャンピオンを取らなくてはなりませんでした。

TECHNO FIRST OBP MOTOR SPORTS KAM Simulator Studio

スーパー耐久第5戦もてぎ!

9/14-15に栃木県ツインリンクもてぎにて行われたスーパー耐久シリーズ第5戦もてぎ5時間耐久レースのご報告です!

いつも現地やSNSなどで激励の言葉をくださり、本当に感謝してます!

 福井県鯖江市を拠点にフレームもレンズもすべて自社で生産する
株式会社シューユウ様より、同社ブランドの「DEEC」の発売前の新商品の
ドライビングサングラスをご支援頂きました!!!(下画像中央)。

 僕からの要望で、頭の上でも存在感を出せる物という事で、グリーンのレンズにチタン製のシルバーのフレームになりました。

 おかげで「俺がいるぞ!」と存在感を出せることが出来、大変満足しています。

 本当にありがとうございました!

株式会社シューユウ
DEEC DRIVING SUNGLASSES

 また、僕が四輪レースに乗るきっかけを作ってくださった栃木スバル自動車株式会社様が、「レースを通してモータースポーツや車に関わることへのモチベーションを高めて欲しい」という事で、今年度の新入社員の方々を連れてチームに訪問に来てくださいました!

 金曜日から入れ替わりで合計10数人来てくださり、間近で見るレーシングカーに興奮されていたようです。  

皆様に喜んでいただけて良かったです!これからもスバルファン、スバルオーナーのためにお仕事頑張ってください!!

栃木スバル自動車株式会社

9/14 (土) 予選

 まずはスーパー耐久のウェイトハンデについて!
 決勝の順位の1~3位までは次戦以降は下記の重りをマシンに載せなくてはなりません。

ST-Xクラス/ST-1クラス
1位:30kg    2位:20kg    3位:10kg

ST-Z / ST-TCR /ST-2 /ST-3 クラス
1位:25kg    2位:15kg    3位:10kg

ST-4クラス/ST-5クラス
1位:15kg    2位:10kg    3位:5kg

このウェイトは、次戦から数えて3レースの間載せなくてはならず、予選やレース中のタイム、ブレーキやタイヤへの負荷などに影響していきます。

<僕も出場するスーパーGTでは、ある程度のウェイトと引き換えに「燃料リストリクター」というエンジンパワーを意図的に落とすパーツを組み込むことが出来ます。また、最終戦では全車両ウェイトを全て下ろし、ガチンコ勝負になります。>

しかし!スーパー耐久では今シーズンから最終戦のノーウェイト制度が無くなりました

最終戦は第6戦になるので第3,4,5戦の結果によるウェイトハンデを背負わなくてはなりません。

 今大会のもてぎ戦は第3,4戦で2連勝したこともあり、34号車には50kgのウェイトハンデがあります。よって車重1,410kgに加えると合計1,460kg +ドライバーの重量(約70kg)となり、1,500kg越え・・・・・。レーシングカーとしては非常に重い方というかノーマルと変わらないじゃないか!!!

左上に10kgと書かれたステッカーが5枚貼ってあるのがわかる

 

 

 そのため、ブレーキに厳しいサーキットで有名なツインリンクもてぎでは、マシンセットに非常に難儀しました。またロールなどの荷重移動の量も非常に大きいため、タイヤへの負担が大きくなってしまい、決勝レースへの心配が増えてきました。

 

メカさんたちに夜までマシンのメンテをしてもらっている

 エンジニアやメカニックとミーティングを重ね、なんとか木金曜日のうちに周りと同じくらいのペースで走れるようになって来ました。

 予選では計測周回中にS字コーナーでコースアウト車両が発生し、砂利がコース全体にばら撒かれてしまい、計測失敗、、、。砂利が減ってきた時の計測3周目にベストタイムは出しましたが、予選開始直後にコースインし、計測2周目にベストタイムを出すようにタイヤを温めていたため、タイミングが悪かったとしか言いようのない結果になりました、、、。くやし~~~!!!

予選結果:Aドラ3位、クラス4位

9/15(日)決勝

 決勝日は非常に暑くなり、路温が50度近くに、、、。
 僕はスタートを担当し、ポジションアップを狙っていきました。しかし今週初めての高温の影響もあってか、高い路面温度でタイヤのグリップ感が一切なく、また、エンジンの水温の上昇が予想以上で思うようにペースを上げることが出来ず、大苦戦を強いられることになりました。

 6月から勝ち続けてきたため、前を走るライバルに置いて行かれていく感覚は無力感と悔しさと怒りで埋め尽くされていきました。しかし、自分の仕事は最善を尽くさねばと思い、必死に食らいついて走り続けました。

 最初のピットインでは手塚から大草に交代する際はタイヤを無交換で行く予定でした。高い路面温度と重い重量によりタイヤへの負担が大きくなりすぎないようにタイヤマネージメントを行い、41周を走り終えました。

 続く第2、第3スティントではFCY(フルコースイエロー)やSC(セーフティカー)の導入に合わせてピットインを行い、4位まで順位を戻しました。が、トップについて行けるほどのペースが無く、そのまま4位でチェッカーを受けました。

 地元で表彰台に立てず、応援に来てくださった多くの方々に良い結果をもたらすことが出来ず、悔しい結果になりました。

決勝4位

 今大会は2連勝したことによる50kgのウェイトハンデによるマシンのバランスの悪さで、思うようにセッティングが出来ませんでした。決勝後のチームとのミーティングを行い、最終戦へのプランを決め、チャンピオンに向けて準備を進めていきます。

 今回の結果で、ランキングトップは死守しましたがポイント差が3ポイントになってしまい、次戦では、埼玉トヨペットと一騎打ちとなり、前でゴールした方がチャンピオンになります。

次戦は11/9(土)~10(日)に行われる最終戦 岡山国際サーキット戦になります。

引き続き、皆様の応援よろしくお願いいたします!

スーパー耐久第4戦九州オートポリス!

7/20~21に行われたスーパー耐久(S耐)の第4戦のご報告です!
1週間経ってしまいましたが、、、(おかげでBFが捗りました・・・)レースウィークの模様をお届けしていきたいと思います!

7/18(木)の走行は、雨が豪雨か小雨かという状況で、まさに台風の天気でした。なので我々テクノファーストはチェック走行をしてこの日の走行は終了。一番雨量が多いときに走ったBドライバーの大草選手の話によると、「ハイドロがひどすぎてまともに走れない。」そうです。テントがつぶれるくらいの雨量だったもんね笑

続いて 7/19(金)。↓の画像をどうぞ、、、、、、、、、。

、、、、、、、、、、はい。いわゆるモーターチェンジ(エンジン交換)です。
 今回から使用しているエンジンだったのですが、7/18(木)から懸念されていたエンジンの不調が顕著に出てしまい、午後のスケジュールをキャンセルしてモーターチェンジを余儀なくされました。
 これにより今回のレースをスペアでもってきていた、24時間耐久で酷使したエンジンでさらにテスト不足の状態で戦わなければならず、非常に不利な状況になってしました。
 メカニック総出でモーターチェンジをしてくださったおかげで、その日の夕方ごろに載せ替えが完了し、エンジンの始動チェックなども完了しました。流石老舗のレーシングチームは仕事が速いぜ!感謝感激です!

7/20(土) 予選

 予選は台風予報にもかかわらず、ドライ路面で走ることができました!ここに来て運がいいぞ!
 夜まで頑張ってメンテナンスをしてくださったメカニックやチームスタッフのためにも予選でかましていきたいところ。、、、ですがマシンのテスト不足は否めず、僕のAドライバー予選でもセットアップすることに。結果は4位で、マシンのセットももう一歩のところまで来ました。
 ここからさらにBドライバー予選の時にもセットアップをした結果、何とか上位と僅差でのクラス4位になり、明日の決勝に希望が出てきました。
 

第1,2戦と結果が残せず、それでもチーム皆で団結して24時間耐久を勝ち取り、シリーズランキングを2位まで上げることが出来ました。
 ここ、オートポリスはCドライバーの僕の師匠でもある前嶋選手と以前所属していたチームで2017、2018年と2連勝しています。Bドライバーの大草選手もここは大得意。

 絶対に勝てると寝る前に自分に何度も言い聞かせました。

 

 地獄は地獄でも大分県別府市の 明礬地獄岡本屋 様から同社の看板商品の「天然地獄蒸しプリン」の差し入れを頂きました!僕の大好物でチームスタッフもすっかり元気になりました!

 届けてくださった別府市内の 鶏八 別府やまなみ店 様もおいしいパンの差し入れをいただき、チーム皆であっという間に頂きました。ありがとうございました。

7/21(日)  決勝 

YouTubeの S耐TV にて決勝が視聴できます!

 決勝当日は朝から雨が降ったりやんだりと、いやらしい天気でした。しかも一度振り出すと土砂降りになるのでピットでは大騒ぎでした。
 幸いグリッドウォークでは雨が止んでくれたので、お客さんやゲストの方々も雨にぬれずに済んだようです。

 

 スタート直前では雨量も減り、レインタイヤ装着で傘がいらないくらいの小雨でのスタートとなりました。スタートドライバーは僕が担当しました。

 やはり、24時間耐久レースで酷使したエンジンでは、#14#15の岡部自動車や#68の埼玉トヨペットに追いつく事はできてもバトルで前に出ることが厳しく、序盤から我慢のレースが続きました。

 そして周回を重ねるごとに路面の雨量も徐々に減っていき、レインタイヤには難しい路面になっていきました。

 トップを走る#62ル・ボーセは11周目にピットインし、スリックタイヤに変更。我ら#34と#68埼玉トヨペットはまだピットに入らず、走行を続けます。

 14周目に#68埼玉トヨペットがピットに入りますが、オートポリスはピットが狭く、こちらのピットの周りでは他車がピット作業をしているため、ピットインができず、続けて走行を続けます。

 16周目にようやくピットインし、前嶋選手とドライバー交代。レインタイヤからスリックタイヤに変更しました。

 路面が乾きかけたら雨が降ってきたりと、難しいコンディションの中、前嶋選手の好ペースで3位に浮上。2位との差も周回を重ねていくごとに徐々に縮まっていきます。

 レース開始2時間30分が経過したところで濃霧により*FCY(フルコースイエロー)が発動されました。
S耐TV2:40:28

フルコースイエローとは、、、

*コース上やコース脇に車両が停止するなど、コース上に危険が存在するものの、セーフティカーを導入するほどではないと競技長が判断したときにFCYが導入されます。FCYが導入されると、イエローフラッグの振動表示『FCY』と書かれたボードが全てのオブザベーションポストで提示されます。各車両は車速を50km/hまで減速し1列の隊列を作って走行しなければなりません。
 また、車速が50km/hに制限されていますが、FCY導入中の追い越しは禁止され、FCY中にピットインアウトすることは可能ですが、ペナルティの消化はできません

 このFCYが発動されたタイミングが我々にとって完璧のタイミングでのピットインでした。

 この時、3位を走る#34テクノファーストは
1位#62ル・ボーセ 40秒先
2位#68埼玉トヨペット 10秒先
のギャップがあったのですが、このピットにより2位の埼玉トヨペットを追い越し1位の#62ル・ボーセの10秒後ろの2番手でピットアウトをすることに成功!!!

 完璧なピットインにチーム全体が大騒ぎ!

 ここからはドライバー交代した大草選手が好ペースを見せ、#62ル・ボーセにテールトゥノーズになるまでに迫ります。

 しかし、レース序盤の私と同様に、エンジンパワーが足りず、オーバーテイクまで至りませんでしたが、ピッタリ後ろに張り付いて#62ル・ボーセにプレッシャーを与え続けます。

 レース時間が残り1時間15分ごろからまた雨量が増えてきました。残り1時間6分ごろになってからは本降りになり、かなり水しぶきが上がるようになってきました。S耐TV4:08:15

最終スティントまでに我々#34はギリギリまでスリックタイヤで耐えてからピットインし、レインタイヤに交換、ドライバーは手塚に交代しました。

 水しぶきと豪雨で前が見えにくいほどの雨量でしたが、マシンセッティングはしっかり決まっており、アウトラップから非常に良いペースで走行出来ていました。2位とのマージンも50秒近く稼ぐことができ、自信をもって走ることができました。

 ですが、レース時間残り50分ごろに豪雨による4回目のFCYが発動されました。今度は霧のため数分後にはSC(セーフティカー)に切り替わりました。そこから数周走ったら雨が弱まりましたが、テクニカルなコーナーが続く第3セクターの霧が濃くなってきたため、なかなか解除になりません。

 そしてレース時間が残り13分になったところで天候回復の見込みがないことから赤旗中断

 正式リザルトによる我々34号車の前回の24時間耐久に続いて2連勝が確定しました!!!また、単独ランキングトップになりました!

これで僕と前嶋さんのコンビでS耐オートポリス戦をST-3クラスで2017年から3連勝することが出来ました!

総評

 今大会では、7/18(木)は台風の影響による土砂降りでテスト走行を見送り7/19(金)はエンジン交換によるアクシデントで大幅なテストメニューの遅れがあり、決して順調な滑り出しではありませんでした。ですが、スタッフやメカニックの迅速で正確な作業によって予選を走ることができ、そして決勝での勝利へとつながっていくことができました。

 決勝中では、チーム全体で天候や路面状況、クラッシュ車両の有無などの情報を共有し、綿密な作戦と状況判断をした結果、目まぐるしく変わる天候にもかかわらず、予定通り、手塚→前嶋→大草→手塚と3回のピットインでゴールすることができました。

 あらためて、テクノファーストのチーム力と団結力により勝利することが出来ました。

次戦は9/14(土)~15(日)に行われる第5戦 栃木 ツインリンクもてぎ戦になります。ランキングトップで地元である栃木県に凱旋が出来ること、非常に胸が高鳴っています。

 また、今週末の8/3~4にはスーパーGT第5戦富士500マイルレースになります!僕の目標にしていたレースへの5月に続いて2度目の挑戦になります。

 どちらのレースも今後のドライバー人生にとって非常に重要なレースです。全身全霊を傾けて挑みたいと思います!

ST-3クラスについて!

決勝のレポートをする前に、ピレリスーパー耐久シリーズ(通称S耐)の中の僕が走っている<ST-3クラス>について簡単に説明します!

現在、S耐では8つのクラスに分かれてそれぞれのクラス優勝を目指してレースが行われています。内訳は下記の通り、

ST-X:FIA-GT3 公認車両(GT300クラスと同じマシン!)
ST-Z:FIA-GT4 公認車両 (GT3車両よりもリーズナブルでより市販車に近い!)
ST-TCR:TCR企画車両(WTCRと同じ規格の前輪駆動で1.7~2.0のターボ車)
ST-1:上記以外の車両(ポルシェカップカーとか)
ST-2:排気量2,001~3,500ccまでの4輪駆動or前輪駆動の車両
ST-3: 排気量2,001~3,500ccまで の後輪駆動の車両
ST-4: 排気量 1,501~2,000ccまでの車両
ST-5: 排気量 1500cc以下の車両

となっています。

僕が走っているST-3クラスは 排気量2,001~3,500ccまで の後輪駆動の車両 が走れるクラスで、かつてはRX-7(FD3S)やNSX、BMW M3などが走っていました。
現在はレクサスRC350が4台、日産フェアレディZ34が2台、トヨタマークXが1台の3車種7台によって争われています。
車に詳しい方ならお気づきかと思いますが、レクサスRC350とマークXは新車の設定にマニュアル(MT)がありません(マークXはGRにのみ設定あり)。
そのため、特認という形でシーケンシャルミッションの搭載が許可されています。そのため、シフトチェンジがミスなくスムーズに行えるようになっています。
また、年式の新しいRC350とマークXに対して、長年走り続けマシンが成熟されたZ34は排気量3,700cc!ほかの2車種は3,450ccくらいなので 排気量が 約200cc大きいことになります。そもそもST-3クラスは3,500cc以下のクラスなのですが、先代のZ33が3,500ccでレギュレーションに合致していたこと、排気量のままクラスを変えるとポルシェカップカーなどが走るST-1クラスになってしまうことなどの理由で、ST-3クラスで走っています。
しかし、ここ数年はトヨタ系高級車組の開発が進んでいき、ラップタイムでも大きく差がついていきました。そこで2018年から性能調整で各車種の最低重量が大きく変わっていき、2019年では下記のように、
レクサスRC350:1,410kg
トヨタマークX:1,390kg
フェアレディZ34:1,300kg
となりました。RC350重い!!!ノーマルと変わらないんじゃ(笑)

・・・と、このように軽さを活かしてクイックに走っていくZ34とグラマーな車体をシーケンシャルミッションでパワフルに走らせていくRC350とマークXという構図で戦っているST-3クラスです!

噂では新型スープラはST-3クラスなのでは!?という話もちらほら聞きます。
メーカーから購入して走らせているGT3,GT4,TCRのマシンたちは勿論かっこいいですが、ST-2,3,4,5クラスはチームが市販車を購入し、ファクトリーで作り上げたレーシングカーなので、こちらもぜひ注目してくださいね!

それでは次回は富士24時間耐久の決勝のお話をいたしましょう。サヨナラ!